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相続登記の義務化 その1

 先日、国会で、相続登記の義務化法案が成立可決されました。

 

 不動産登記は、表示の登記と権利の登記に大きく分かれています。

 表示の登記は、土地の種類(地目)、面積(地積)や、建物の種類や床面積などを登記するもので、不動産の物理的現況を登記するものです。

 この表示の登記を当事者に代わって申請する権限があるのが、土地家屋調査士という資格です。

 権利の登記は、その土地の所有者が変わった場合にその所有権の移転登記をしたり、融資を受けてその土地に抵当権を設定した場合にその設定の登記をしたりするものです。

 この権利の登記を当事者に代わって申請する権限があるのが、司法書士という資格です。

 

 表示の登記のうち、土地の地目変更登記や、建物の新築登記、建物の増築登記など、不動産の物理的現況が変更した場合にする登記、これらを報告的登記と言ったりしますが、この表示の登記の報告的登記は、我々国民に登記することが課せられています。つまり、報告的登記は、元々義務化されている登記ということです。

 それに対し、権利の登記というものは、任意であることが大原則でした。例えば、土地をある人が売った場合、買主名義に所有権移転登記をするかは、我々国民にとって義務とはされていません。売主名義のままにしておいても、国から咎められることはないのです。

 報告的登記である建物の新築登記をしないで放っておくと、法律上、国民には過料(罰金のようなもの)の制裁があります。ですが、権利の登記については、過料の制裁はないのです。

 

 相続登記は、正確に言うと、相続による所有権移転登記です。亡くなった人から、相続人に所有権を移すという意味ですね。ですので、権利の登記の一つということになります。

 権利の登記の義務化というのは、今回の相続登記の義務化前は、なかったことでした。

 つまりは、大原則の大きな例外ということになります。これは、所有者不明土地の発生など、様々な問題からの成立でした。

 

 相続登記の義務化は、登記制度において、上記のとおり、大きな例外を置くことになったということです。

 今回は、この辺にしておいて、また、この派生的なお話を載せたいと存じます。

 

司法書士 今井 久雄

 

 

 

 

 

 

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